ケインズ経済学研究 : 「一般理論」基本体系の吟味

ケインズ経済学研究 : 「一般理論」基本体系の吟味

著者 川口弘
出版社 中大出版社
発行日 1953年
 根岸隆の『経済学のタイム・トンネル』(1984年 日本評論社)に、「古本屋のリストにでることも滅多になく、品がないから値段もつかないというたいへんな稀覯本」として紹介されている本。
 根岸先生によれば、「わが国におけるケインズ経済学研究の本格的な研究書としては最初のもののひとつであるが、単にすぐれた解釈を樹立したよい解説書であるだけでなく、問題提起という観点からみて最良のもののひとつである」とのことです。
 そして、根岸先生は、この本について、「少なくとも潜在意識的に非常に大きな影響をうけたような気がする」と述懐もされているのです。
 そのような優れた本ですから、幻の稀覯本としておくことは、あまりにも惜しいわけで、実際、根岸先生の著書における言及の後、1999年に、日本経済評論社が新版を出しています。ちなみに、この新版は、今も在庫があるようです。定価5800円(税抜き)也。

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この本を紹介した人

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社代表取締役社長

東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。