市場の動き

ストラテジーマップは、3月、6月、9月、12月末の情報を、翌月上旬に更新します。
市況概況の[週間]は毎週月曜日、[月間]は毎月第二水曜日に更新します。日本を含めた各国の市場環境データを、PDFにてダウンロードいただけます。

ストラテジーマップ

市況概況

  • 月間市況概況 2023年2月分

    【為替】
    ドル円は、月初はドル安傾向だったものの、米国雇用統計や消費者物価指数等、経済指標が市場予測を上回り、また米金利の加速が想定されることなどを背景にドル高に転じました。同時に、日銀の金融緩和政策が継続する見通しが強まり、円売りも強まりました。月間では4.50%のドル高円安でした。ユーロ円は、ドルと同様に月初はユーロ安だったものの、ユーロ圏のインフレ見通しが下方修正され、他の経済指標も好調であったことなどから持ち直しました。また、円売りの影響にもより、月間ではほぼユーロ高円安の方向に展開し、1.95%のユーロ高円安でした。ポンド円は、依然として物価高騰が継続するものの、国内の政治課題と景気の改善が見られることなどにより、対円でポンド高が続きました。また月中で円安の傾向が強く、月間では2.19%のポンド高でした。
    【債券】
    米国の国債利回りは市場予想を上回る経済指標が相次いだことを受け、大きく上昇しました。欧州も米国の上昇に連動し、大きく上昇しました。日本も日銀の金融緩和の修正観測から、長期金利の許容レンジ上限近くでもみ合いました。主要国の10年債利回りは、英国が49bps上昇し3.82%、米国が39bps上昇し3.91%、日本が1bps上昇し0.50%、ドイツが36bps上昇し2.63%、フランスが37bps上昇し3.11%となりました。その他のクレジット資産では、投資適格債を中心に下落した一方で、米国や欧州のハイイールド債の下落幅は抑制されました。
    【株式】
    先進国の株式市場は米国インフレ率が市場予想を上回ったことや、引き続き景気が好調なこともあり、金融引き締めが続くとの見方から下落しました。新興国では、月初は中国市場がゼロコロナ政策の終了に伴い、景気回復期待から上昇するも米中関係の悪化から下落し、月を通して大幅にマイナスでした。(先進国で-2.40%、新興国で-6.48%)
    セクター別で見ますと、上昇したのはITのみで、+0.02%。その他セクター軒並み下落し、最も下落したのは不動産で-5.63%、次いで素材で-5.44%、エネルギーで-4.58%でした。
  • 月間市況概況 2023年1月分

    【為替】
    ドル円は、米労働市場の求人件数の上昇等、経済指標の好調を背景にドルが上昇しました。月中旬では日銀によるイールドカーブコントロール撤廃の期待から円高の展開が始まったものの、月末には金融政策現状維持との日銀の発言の影響を受けて円高の動きが緩和しました。月間ではドル円は一進一退で1.21%のドル安円高でした。ユーロ円は、ユーロ経済圏の回復は引き続き懸念されているものの、過度な悪化などが見込まれず、月初はユーロが持ち直しました。月中旬は日銀政策への注目が集まり、一時的に円高でした。それ以降ユーロ円の動きは揉み合い、月末では0.62%のユーロ高円安でした。ポンド円は、英財政の再建への期待があるものの、足元英国での物価高騰が消費者支出を減少させたことなどにより、経済先行き不透明感が高まりました。月初からポンドは堅調でしたが、中旬以降円高に転じることもあり、月を通じてポンド円は一進一退でした。月間では1.68%のポンド高でした。
    【債券】
    米国の国債利回りは、消費者物価上昇率の鈍化によりインフレのピークアウトが意識され、利上げペースを減速するとの見方が強まり低下しました。欧州もインフレが減速したことから、利上げペースを緩める見方が台頭し低下しました。日本は日銀の金融緩和の修正観測から上昇しました。主要国の10年債利回りは、英国が34bps低下し3.33%、米国が30bps低下し3.53%、日本が7bps上昇し0.49%、ドイツが29bps低下し2.28%、フランスが36bps低下し2.74%となりました。その他のクレジット資産では、軒並み上昇し新興国債券やハイ・イールド社債などの相対的高金利の債券も好調に推移しました。
    【株式】
    先進国の株式市場は消費者物価上昇率の鈍化を背景に、利上げペースを減速するとの見方の強まりや米長期金利の低下に連動し上昇しました。新興国では、中国市場がゼロコロナ政策の終了に伴う景気回復期待から上昇しました。(先進国で+7.08%、新興国で+7.90%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのは一般消費財で+14.59%、次いで通信サービスで+13.11%、素材で+10.49%でした。下落したのはヘルスケアのみで-0.61%でした。