The Ministry of Common Sense: How to Eliminate Bureaucratic Red Tape, Bad Excuses, and Corporate Bullshit
著者 | Martin Lindstrom |
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出版社 | John Murray Learning |
発行日 | 2021/1/21 |
本書は、日常的に企業や組織で生じる「非常識」を実例で示し、その背景や要因、具体的解決策を論じています。実例はすべて、著者が経営コンサルタントとして世界中の組織や企業と共に働くなかでの体験に基づいています。
「常識外れ/非常識」とは、様々な理由で非効率な規程やルール或いはコミュニケーションの問題が存在し、組織内に悪い競争が生じている状況です。かかる課題が組織に生じると、商品やサービスに欠陥が生じ、既存サービスの品質が低下する悪循環に陥ります。
一つ例を挙げると、某企業のサービスについて毎月何十万通もの顧客クレームが寄せられていました。クレーム対応経費を削減するために当時真面目に検討されたのは、サービスセンターの連絡先を見つけられないよう記載変更することでした。一見冗談のようですが、有名な企業で起きたことです。これは決して特殊な例ではなく、世界中の組織や企業で日常的に生じていることです。
本書の最も価値があるところは、「組織で日常的に常識外れの状況が生じる理由は何か」という問題を提起したことです。私を含め、多くの人は恐らく、周りに異常な状況やルールが存在していることすら意識せずに、あるべきではない状況や規則に甘んじてきている可能性があります。著者が紹介する実例から、自身が似たような状況に陥っていないか、考えさせられます。
「常識外れ/非常識」とは、様々な理由で非効率な規程やルール或いはコミュニケーションの問題が存在し、組織内に悪い競争が生じている状況です。かかる課題が組織に生じると、商品やサービスに欠陥が生じ、既存サービスの品質が低下する悪循環に陥ります。
一つ例を挙げると、某企業のサービスについて毎月何十万通もの顧客クレームが寄せられていました。クレーム対応経費を削減するために当時真面目に検討されたのは、サービスセンターの連絡先を見つけられないよう記載変更することでした。一見冗談のようですが、有名な企業で起きたことです。これは決して特殊な例ではなく、世界中の組織や企業で日常的に生じていることです。
本書の最も価値があるところは、「組織で日常的に常識外れの状況が生じる理由は何か」という問題を提起したことです。私を含め、多くの人は恐らく、周りに異常な状況やルールが存在していることすら意識せずに、あるべきではない状況や規則に甘んじてきている可能性があります。著者が紹介する実例から、自身が似たような状況に陥っていないか、考えさせられます。
この本を紹介した人
Tee XinYee
HCアセットマネジメント株式会社投資運用機能所属
2020年にHCアセットマネジメント株式会社に新卒で入社。 現在はポートフォリオマネージャーのサポートに従事。 昭和女子大学グローバルビジネス学部卒業。