グローバル・プライベート投資ファンドのブラックストーンを書いた「ブラックストーン」は、会社を創業するときから常にバイブルとして読んでいる書籍です。今では世界経済に多大な影響を有しているブラックストーンですが、当社がゼロからファンドを立ち上げ現在に至るまでの成功や苦労を具体例で知ることができ、プライベート・アセット資産運用業に携わる人にとってはとても刺激になる一冊だと思います。
特にブラックストーンが投資家の運用ニーズと投資サイドのマーケット環境変化を機動的にとらえ、プライベート・エクイティにとどまらず不動産、クレジットなどへ事業の対象領域を拡大していくダイナミズムは、日本のこれからのプライベート・アセット資産運用事業を考えるうえで、今でも時々読み返して参考になっています。
特にブラックストーンが投資家の運用ニーズと投資サイドのマーケット環境変化を機動的にとらえ、プライベート・エクイティにとどまらず不動産、クレジットなどへ事業の対象領域を拡大していくダイナミズムは、日本のこれからのプライベート・アセット資産運用事業を考えるうえで、今でも時々読み返して参考になっています。
この本を紹介した人
新村 健
トパーズ・キャピタル株式会社代表取締役社長
株式会社日本興業銀行(現株式会社みずほ銀行)に1986年入行、産業調査部(金融・リース・クレジット業界担当)を経て、1993年よりストラクチャードファイナンス部証券化グループヘッド就任。リース・クレジット債権、住宅ローン債権、売掛債権、銀行貸出債権などの資産を裏付けとする証券化のストラクチャリング業務に数多く携わる。2000年にストラクチャードファイナンス部門ディレクターとして、メリルリンチ証券東京支店入社。投資銀行部門金融機関ソリューション部長に就任後は、銀行、生命保険会社等のデット・オリジネーション、ポートフォリオマネジメントを統括。2002年にメガ3銀行のリスクアセット削減を目的とする総額3兆円弱の国内貸出債権を裏付けとする証券化(CLO)のアレンジ・引受を受託。うち、当時のみずほコーポレート銀行のCLO案件(1.2兆円)はIFRよりグローバルでの証券化ディール・オブ・ザ・イヤーを受賞。2004年マネージング・ディレクターに就任。2009年にコーポレート・ファイナンス&リストラクチャリング・グループ共同責任者に就任、銀行の大口与信先のデットリストラクチャリング、レスキューファイナンスに従事。コスモスイニシア私的整理案件のアドバイザリー案件では我が国初の大型ADRを成功裏に達成。2012年にメリルリンチ日本証券を退社、トパーズ・キャピタル株式会社の設立に参画、代表取締役に就任、現在に至る。早稲田大学法学部卒、コーネル大学経営大学大学院(MBA)終了。著書に「中小企業融資を補完するプライベート・デット・ファンド」(2016年4月25日週刊金融財政事情)など。