本書の根幹にあるのは、全体を前提に分類・分割するという、近代的な考え方の枠組みを転倒させ、部分間の相互作用から創発される結果として全体を捉えなおそうという試みです。例えば、「怒りっぽい」は個人の「性格」の分類として解釈するのが自然です。しかし著者は、そもそも、「性格」とは人間同士の関係の結果の表現であり、「個人が内に持っているものに根差しているのではない」、としています。
このように、本書の面白さは、現代を生きる私たちが前提としがちな言葉の数々を整理して、その限界を示してくれるところにあります。
同著者の主著「精神の生態学へ」(全三巻)は2023年に文庫化されたので、こちらもおすすめです。
このように、本書の面白さは、現代を生きる私たちが前提としがちな言葉の数々を整理して、その限界を示してくれるところにあります。
同著者の主著「精神の生態学へ」(全三巻)は2023年に文庫化されたので、こちらもおすすめです。
この本を紹介した人

城 大輝
HCアセットマネジメント株式会社投資運用機能所属
2023年にHCアセットマネジメント株式会社に新卒で入社。現在はポートフォリオマネージャーのサポートに従事。趣味は読書。