20181220 日産自動車のゴーン氏が自分を処遇した方法に学ぶ 日産自動車のゴーン氏を巡る事件の行末がどうなろうと、事案の中核部分において、不適切な処理とされるもののうち、ゴーン氏に対する実質的な報酬の支払いと認定される範囲を確定することに帰着し、そのうえで関連した違法性の有無と課税関係だけが問題になるのだと思われます。さて、そのように一般化してしまえば、ゴーン氏の行動は少しも異常ではなく、むしろ、わかりやすく企業の処遇制度の本質的な論点を提示しているようです。 人的資本投資
20181213 お金はものをいう お金にものをいわせるというのは、利益誘因で人を動かすことですから、合理的な経済原則に従うことであって、何ら問題のあることではありません。しかし、札束で頬を叩くという表現にすると、下品で非難されるべき行為としての否定的な意味が付与されます。実は、ものをいっているのは、お金を与えることではなくて、札束で頬を叩くというお金の与え方なのです。お金にものをいわせるとは、お金の与え方を工夫することで、お金に金額を超えた意味や価値を付与することではないのか。 人的資本投資
20130913 カネにモノをいわせる報酬の払方 報酬は、金銭によるとは限りません。現物給付でもいい。雇用契約についても、理屈上は、給与等の報酬の支払い方について、多様な方法があってもいいわけですね、雇用法制の許す範囲内であれば。 人的資本投資
20130905 報酬の払方、先か今か後か サービス産業では、どの時点で代金を徴収するかは、極めて重要な問題です。財務的には先に貰うほうがいいですが、品質保証という意味で筋が通るのは、後で貰うことです。さて、雇用契約も、一種のサービス提供契約ですから、理屈上は、給与等の報酬の支払い時期について、同様な問題があるはずですね。 人的資本投資
20130829 給料等の報酬は何の対価か 企業に勤める人は、自分の給料や賞与について、何の対価だと考えているのでしょうか。仕事の対価か期待の対価か、はたまた自分の価値の対価でしょうか。人的資本投資シリーズの一連の論考で繰り返し述べられてきた概念である「債務人材」と「資本人材」の機能の差から言及します。 人的資本投資
20130822 人を正しく処遇する方法について 企業が人を処遇するについては、その処遇の正当性を説明できなければならず、人が処遇を受け入れるについては、その処遇の正当性に納得していなければならない。そのような双方合意の理想的な成立は、現実にあり得るのでしょうか。 人的資本投資
20130815 You Can Do Anythingという責任と規律 You Can Do Anythingといえば、何をしてもいいという自由を意味するはずですが、それが、なぜ、責任と規律を意味するのか。そこには、社会に対する関係で、自由の反面としての責任と規律があるからです。自由のもとでの資本人材の働き方を論じます。 人的資本投資
20130808 You Can Do Anythingという企業文化 何をしてもよい。英語でいえばYou Can Do Anythingですが、これは、完全な行動の自由を意味すると思われます。それがなぜ、規律と責任の体系であるはずの企業の文化になるのか。人的資本投資の理論を支える組織原理の要諦です。 人的資本投資
20130801 人、創造の場、環境としての企業 企業とは、どのような形態や事業内容であろうとも、何らかの原理に従って組織化された人の集団です。つまり企業とは、人と人の組織化の原理とで規定されるものと言えるでしょう。そして、その組織化の原理こそが環境です。 人的資本投資
20130725 資本人材の資本利潤 企業組織論の根本を問い直す「人的資本投資」シリーズ第6弾。資本人材というのは、平たくいえば、自立した人間のことで、自分で考え、工夫し、上司から指示される前に適切に行動できるような企業内人材のことです。企業の成長を支えるこのような資本人材の創造的働きは、まさに人的資本投資の理論の中核概念と言えるでしょう。 人的資本投資