20170413 まともな投信1%、森信親金融庁長官が斬る業界の悪弊 森信親金融庁長官は、4月7日に行った講演で、積立NISAの対象となり得る投資信託が全体の1%にも満たないことを述べて、業界関係者に対して改善を強く求めました。そのなかで、従来にも増して厳しい表現を用いながら業界の構造的欠陥を指摘し、抜本的な改革の必要性を訴えたのですが、さてさて、業界人の心に響いたのか。 フィデューシャリー・デューティー
20170406 顧客本位な営業や広告宣伝はあり得るのか 商品を売る工夫や努力は、商品を供給する側の立場において構想されざるを得ないものですから、どこまでも業者本位です。それに対して、顧客の真の利益を追求する顧客本位においては、商品は、顧客が商品に見出す価値に真に適うことをもって、自然に売れるものとなるはずですから、売る工夫としての営業や広告宣伝は原理的にあり得ないわけです。 フィデューシャリー・デューティー
20170323 その投資信託を売る君よ、自分でも買いたいと思うか 投資信託を運用しているもの、また、それを顧客に販売しているものは、自分が関与する投資信託に自分でも投資したくて現に投資しているのか、あるいは、投資目的の違いや資金不足等で投資してはいないけれども、顧客の立場に身をおいたときには、心よりの真実の願いとして投資したいと思えるのか。そうでないのに、顧客に販売することは、商業道徳に悖るのではないか。 フィデューシャリー・デューティー
20170309 これが金融庁のいう顧客本位だ 金融庁のいう顧客本位の業務運営とは、金融機関本位を顧客本位に改めることだけでなく、顧客満足を顧客本位に改めることも含みます。さて、この顧客本位の理念について、どれだけの金融機関が平易な言葉の裏にある真の意味を理解し、その前提となる自律的統制への転換に真剣にとり組んでいるのか。 フィデューシャリー・デューティー
20170119 顧客満足に反してこその金融 金融庁は、顧客本位ということを、金融機関に求めているのですが、背景の事情を理解しない一般の人からすれば、行政の施策にするまでもなく、商業の常識だということになるでしょう。しかし、金融庁は、顧客本位をもって、単なる顧客満足としているわけではなく、金融も含めて、世の商売では、顧客満足の名のもとに、顧客本位に反したことが行われがちであることを問題視しているのです。 フィデューシャリー・デューティー
20170112 顧客満足は顧客本位ではない 顧客本位は、間違いなく、顧客満足につながります。しかし、顧客満足は、必ずしも、顧客本位とは限りません。消費においては、顧客の満足は、商品やサービスの実質的な機能よりも、機能を超えたところにある抽象的なもの、ふわふわとした夢や幻想のようなものに依存するからです。しかし、金融をはじめとして、いくつかの社会的に重要な機能については、実質的な内容の充実、即ち、顧客本位に基づく顧客満足を実現することが必要なのです。 フィデューシャリー・デューティー
20161013 金融における葡萄畑の宝探し イソップの寓話集にある葡萄畑の宝探しの話は、金融に置き換えて、その寓意を考えると、徹底した顧客志向こそ、金融機関の利益である、ということになるでしょう。これを、金融のなかでも、資産運用関連の業務についていえば、フィデューシャリー・デューティーの徹底こそ、金融機関の利益である、ということです。顧客とは、自分の葡萄畑のことであり、そこに宝物が隠れているのです。 フィデューシャリー・デューティー
20160421 弁護士はフィデューシャリーとして喜んで成仏すべきか 今、金融界では、フィデューシャリーとしての義務が非常に注目されています。実は、フィデューシャリーの代表は弁護士なのですが、そこでは、専らに社会のために働いて、かろうじて生活が維持でき、最後に成仏できれば、それでいいではないかという成仏理論を唱える人もいます。さて、フィデューシャリーとして生きることは、金融機関としても、弁護士としても、経済的に報われないのか。 フィデューシャリー・デューティー
20160303 みずほの資産運用改革、ここまで徹底したらどうだ みずほフィナンシャル・グループは、2月12日に、主要金融グループとしては初めて、「〈みずほ〉のフィデューシャリー・デューティーに関する取組方針」を公表し、資産運用関連業務の高度化へ向けて、歴史的に重要な第一歩を踏み出しました。みずほよ、どうせ改革するなら、徹底的にやって、日本の業界秩序を根底から覆し、資産運用の覇者を目指すべきではないか。今後の展開に、大いに期待していますぞ。 フィデューシャリー・デューティー
20160218 すごいぞ、みずほ、資産運用改革の旗手になれ みずほフィナンシャル・グループは、2月12日に、「〈みずほ〉のフィデューシャリー・デューティーに関する取組方針」を公表しました。金融庁がフィデューシャリー・デューティーの徹底を求めたことに呼応し、主要金融グループの一角において、こうした自主自律的な対応が率先してなされたことは、中長期的企業価値の向上を目指す金融機関経営への転換、および、金融機関の自律性を重視する金融行政手法の革新を象徴するものとして、歴史を画するものです。すごいぞ、みずほ。 フィデューシャリー・デューティー