20240404 スルガ銀行の行政処分は新しい法律のもとでは異なっていたのか 不正な方法による融資は、顧客の利益に反する結果を生むと予見され、借金による投資用不動産の購入を勧めることは、顧客属性に照らして、その最善の利益に反する場合が多いのだから。 スルガ銀行(2018) 金融行政方針
20230824 銀行とノンバンクの連携構想における異色の登場人物 銀行とノンバンクとの間で機能の相互補完を目指す連携は、常に、様々な形態で構想されていて、当然に失敗した事案もあるのですが、そこから見事に復活する人々もいるわけです。 スルガ銀行(2018) 金融の脱構築
20190110 スルガ銀行が再び夢に日付をいれる日のために スルガ銀行は、投資用不動産に関連した融資において不正な行為があったとして金融庁より厳しい業務改善命令を受け、再建途上にあるわけですが、もともと独自の顧客本位な戦略で成長してきた銀行だけに、原点へ回帰することで早急なる復活を期待したいところです。なにしろ、顧客の「夢をかたちに」し、顧客の「夢に日付を」いれるというスルガ銀行の思想は、金融機能の本質を突いた優れたものだったのですから。 スルガ銀行(2018)
20181101 スルガ銀行は金融庁の行政処分で命運尽きたか 金融庁は、10月5日に、スルガ銀行に対する行政処分を発表しましたが、予想された通り、非常に厳しい内容のものでした。また、これより前の9月7日に公表されている第三者委員会の調査報告書と比較すると、視点や事象の評価において、かなり異なっていて、今後の取締役等の責任追及にも少なからざる影響を与えるものと思われます。さて、金融庁の見立てはどうなっているのか。 スルガ銀行(2018)
20181025 スルガ銀行の不正は社外取締役の働きで防げたか スルガ銀行の組織的不正を調査した第三者委員会の報告書では、社外取締役は、取締役会に十分な情報が提供されていなかった以上、主体的に情報収集をしていなかったとしても、知り得ないことに責任を負わないとされています。しかし、知れば責任を問われ、知らなければ責任を問われない社外取締役は、知ろうと努力するはずもないのではないか。ならば、一体、何のための社外取締役なのか。 スルガ銀行(2018)
20181004 スルガ銀行の無知ゆえに免責された社外取締役は無用ではないか スルガ銀行の組織的不正に関する第三者委員会の調査報告書は、取締役会が全く機能していなかった実態を明らかにしていますが、はたして、機能不全の背後にある事情は同行固有のものなのか。仮に、同行の状況が程度において異常だとしても、取締役会の構造的欠陥は日本の全ての企業に共通しているのではないのか。そして、取締役に機能不全に陥らせた責任はないのか。 スルガ銀行(2018)
20180927 この人をスルガ銀行の社長にしていいのか スルガ銀行の組織的不正に関する第三者委員会の調査報告書は、同行の異常な内実を具体的に記述していて非常に興味深いですが、取締役会の機能不全の実態や各取締役の個別の責任を検討しているところは、同行固有の問題を超えて、日本のコーポレートガバナンスのあり方全体に決定的な影響を与えるのではないかと思われます。さて、どこが凄いのか。 スルガ銀行(2018)
20180628 スルガ銀行が夢に日付をいれるやり方 スルガ銀行の個人金融事業の戦略は、顧客の「夢をかたちに」して、「夢に日付を」いれること、即ち、「対話を通してお客さまの思いを把握し、寄り添い、夢を叶えてさしあげたい」という理念に集約されていたようです。敢えて過去形にするのは、スマートデイズ社関連の問題を機に、見直しが不可避になるだろうからですが、さて、この理念のどこに事件を引き起こす要因があったのか。 スルガ銀行(2018)
20180614 スルガ銀行の何がいけないのか 住宅ローンを欲しい人はいません。欲しいのは住宅です。金融は、それ自体としての意味や目的をもたず、金融の外にある本来の目的を実現するための手段にすぎないのですから、金融機能を使わなくても目的を実現できるのであれば、金融は不要です。しかし、事態は容易に転倒します。金融は自己の存立のために目的を創造しようとし、その逸脱の結果、危機に陥る、それが金融の歴史です。そして、その不幸な歴史に、スルガ銀行が新たなページを書き加えたようです。 スルガ銀行(2018)