20210114 そう旨くない羊羹が寂びた九谷の鉢に盛られるとき モノが不足していた貧しい時代には、モノは生産されるだけ売れて、経済は成長し、モノの効率的な供給のための産業構造が確立したのです。時がたち、モノが過剰なほどに満ち足りたとき、産業構造の転換は不可避だったはずですが、さて、本当に転換したのか。単なるモノの消費が付加価値を生まなくなったとき、モノに替わるべきものは何か。 成長戦略
20210107 高齢者は自然に崩れる資産をもてばいいのだ 金融庁が重点施策に掲げている資産形成においては、その主たる目的が豊かな老後生活のための原資の形成に置かれているわけですから、若年層から始める極めて長期の積立て型の投資手法だけでなく、老後生活開始後の計画的な資産取り崩しを伴う投資手法も重要な検討課題になります。では、どうすれば上手に取り崩せるのか。 金利生活
20201224 会社員である前に人であり街の住人であり子である 人は、家族をはじめ飲み屋の常連に至るまで、多種多様の人間関係に重層的に属していて、様々に異なる状況において、その場に最も適合した関係を識別し、その関係において適切に行動するのです。企業に働く人は、社内においても、人としての多様な関係を弁えるべきではないか。 働き方改革
20201217 隅田川は羊羹のように流れて観光業に至る 「夜半の隅田川は何度見ても、詩人S・Mの言葉を超えることは出来ない。-「羊羹のように流れている。」」、芥川龍之介の最晩年の小品「都会で」にある警句です。夜の隅田川を羊羹に喩えるのは詩人の優れた感性ですが、東京湾河口部において隅田川に流れはなく、流れないからこそ羊羹なのです。 成長戦略
20201210 企業経営は創造と売却の無限の循環だ 芸術で家計が回る人、即ち、創造したものを売却して資金を作り、それを元手に次の創造に向かう人が芸術家なのと同様に、価値のある不動産を開発し、それを売却して次の開発に向かうのが真の不動産開発業者だとしたら、更に一般化して、事業価値のあるものを創造し、それを売却して次の創造に向かうのが企業経営の本質だといえないか。 成長戦略
20201203 滅び行くものの投資対象としての魅力 資金を投じて建物を建設し、それを賃貸に供すれば、建物は直ちに劣化し始めると同時に、賃料という収益を生み始めます。つまり、投資対象は滅び行く過程で収益を生む、これが不動産投資の本質であり、実は、投資一般の原理なのです。 投資哲学
20201126 レガシーを上手に使わないと未来はないぞ レガシー、即ち、過去から承継される遺産は、未来への連続的成長のために活用されるべきあり、未来が過去からの断絶だとしても、変革の阻害要因として捨て去られるべきではなく、全く異なるものに変形されて、全く異なる価値を生み続けるものとして、全く新たな環境に移植されるべきです。 成長戦略
20201119 ディスラプトは破壊ではないぞ 産業構造の変革とは、古いものが長い時間をかけて衰退に向かうなかで、古いものからの収益が新しいものに投資されることにより、新しいものが時間をかけて成長していくことですから、連続性のある世代交代なのです。では、非連続の断絶により、変革は速まるのか。 成長戦略
20201112 上手に借りる人が上手に運用するのだ 企業経営において、資金調達の費用と、調達資金で取得した資産等を稼働して得られる収益とを比較したとき、後者が大きいことは自明の前提です。これは家計についても同じで、適切なローンの利用は、生活の豊かさを増し、資産の取り崩しを回避させて安定的な資産形成に貢献するはずです。 金利生活
20201105 住宅に束縛される人生からの解放 住宅を所有して住むと、その資産価値は劣化によって減少していき、借りて住むと、価値の減少分相当を賃料として支払います。要は、住宅を買うことは賃料を一時払いすることなので、理論上は、住宅を買っても借りても、住む費用は同じですが、実際上は、異なります。では、どのような条件のもとで、どう異なるのか。 不動産投資