20200402 企業年金が企業価値を高めるわけ 企業年金は、各企業の自由な判断で実施されているものですから、当然のこととして、経営上の必要性に裏付けされていて、企業価値を高めることに貢献していなければならず、故に、「コーポレートガバナンス・コード」でも言及されているのです。では、企業年金は、なぜ必要であり、どのようにして企業価値を高めているのか、それを明らかにしている企業はあるのか。 年金基金
20200326 新型コロナ対策とはいえ強権による要請とは 新型コロナウイルス感染症の対策として、政府は国民に対して多数の要請を行っています。法律上の裏付けのない要請を用いて行政を執行することはあり得ないのに、今回は、事態の特殊性からして、例外的に許容せざるを得なくなっているのです。さて、金融庁も金融機関に対して要請していますが、そこに法律上の報告徴求を付し、その報告内容を公表するとしていて、これでは要請の域を超えるのではないか。 新型コロナウイルス(2020)
20200319 安っぽいSDGsとESGで儲けようとする君たちへ 人類に共通する基本的な課題を解くことについて、企業活動の影響力と実行力に大きな期待がかけられていて、金融機関は、その企業活動を支援するように要請されていますが、高邁な理念には誰も反対できず、しかも、その実現が容易でないなかでは、高邁な理念の安直化、偽装、悪用は避け難く起こります。さて、そこの君よ、この機会に簡単に儲けようとしていないか。 ESG/SDGs
20200312 企業は人類の共通課題を解決できるのか 人類の共通課題を解くことについて、政治は国家に分断されている限り十分に機能し得ず、むしろ、国家の枠を越えたグローバル経済のもとでは、企業活動の合理性を利用するほうが有効かもしれません。では、どうすれば、企業活動がもつ大きな社会的影響力を利用し、そこに発生する事実上の強制力によって人類の共通課題を解くことができるのか。 ESG/SDGs
20200305 金融庁は瀕死の銀行の水虫を治療してどうするのか 銀行、特に地方銀行は瀕死の状態にあるといっても過言ではありません。この重篤の病は、銀行業そのものの存在意義にかかわる究極の危機であって、金融の全体構造を大胆に変革しない限り、克服できないものです。しかし、金融庁は、危機を直視せず、困難な改革を放棄して、身近な些事に没頭しています。金融庁の君よ、瀕死の銀行の水虫を治療して悲しくないか。 金融行政方針
20200227 いまさら地方銀行の経営理念を聞いてどうする 金融庁は、経営環境が厳しくなる一方の地方銀行に対して、抜本的な改革を求めてきましたが、少しも進展がないなかで、いまさらに銀行経営者と経営理念について対話するとしています。しかし、地方銀行だけでなく、そもそも日本の銀行機能の全体が供給能力過剰で深刻な構造不況に陥っているとき、個々の地方銀行の経営理念など何の役にたつというのでしょうか。 金融行政方針
20200220 たかが金融が偉そうなことをいっていいのか 人類は、驚異的な科学技術の発展を実現したにもかかわらず、あるいは実現したが故に、生存環境の危機、絶えざる武力衝突、不合理な差別と格差などの基本的な社会問題を解けずにいて、しかし常に解こうと努力してきました。そして、今では、その努力のなかで金融の果たすべき役割が論じられるのですが、さて、たかが金融が社会問題の解決などと偉そうなことをいっていいのか。 ESG/SDGs
20200213 金融界に残された道は官製談合だけだ 金融界の現実には、一方で、古い金融機能の供給能力過剰のもとで、過当競争による構造不況に陥っている面があり、他方で、構造不況による消耗した体力のもとで、新しい金融機能への創造的投資が十分になされていない面があります。この状況を打開するためには、金融行政が積極的に介入して、旧分野における競争制限と計画的な供給能力の削減を断行し、新分野の開発における協調を主導すべきではないでしょうか。 金融行政方針
20200206 納税する義務から寄付する権利へ 公共的な機能を維持する費用は、税金によって賄うだけではなく、税制優遇措置を拡大させることで寄付を奨励することによっても調達できます。国民間の様々な差異にかかわらず、全ての国民に等しく遍く提供されるべきものについては、税金によるのが適当でしょうが、逆に国民間の様々な差異が尊重されるべきものについては、寄付によるほうが適当ではないでしょうか。 成長戦略
20200130 ヒトでなしの顧客にモノを売ってどうする 事業においては、顧客があるのではなく、顧客の求めるモノがあるのです。そして、モノ消費からコト消費への転換が進むなかでは、顧客の求めるモノすらなく、顧客が求めているコトしかないのです。しかし、産業界の伝統的な思考形態は、ヒトとしての顧客にモノを売るという枠組みのなかにあるようです。さて、いかにして発想の転換は可能になるのか。 成長戦略