民主主義を守るためには要請よりも法的強制がいいのだ
人はリスクと付き合うことなくしては生きられません。故に、リスクを合理的に計算し、必要なリスク対策を講じ、自分のリスク許容度の範囲内のリスクをとって生きているのです。この点、人が生きることも、企業が事業活動を行うことも同じです。そこで、政策当事者は、人や企業のリスク計算に上手に影響を与えて、法律によらない事実上の強制力を発生させ、人や企業の行動様式を変更させようとします。その際、極めて有効なのは名声や社会的評判が毀損するリスクを操作することですが、そこには民主主義に反する面がありはしないか。