20160204 銀行は、ヒトにではなく、モノとコトに貸したらどうだ 銀行等の融資は、法人と個人、つまり、ヒトを対象にしています。これは、利息支払いと元本弁済の裏付けとして、ヒトの経済活動を通じた現金の稼得を前提にしているからです。ならば、一歩を進めて、現金の稼得力があるのなら、ヒトでなくとも、モノでもコトでも、融資の対象になるはずです。さて、伝統的なヒトに対する融資に比べて、何が変わるのか。 金融の脱構築
20160128 資産運用に携わる君よ、賭けているか 資産運用は、本質的に、不確実な将来に対する賭けの要素を含みます。過去の事実の延長において論理的に推論できることには、限界があるからです。論理を超えた判断は、定義により、賭けです。また、合議は合理的な根拠の共有を前提にしている以上、組織としての賭けはあり得ません。賭けは、個人の孤独な営為です。さあ、資産運用に携わる君よ、賭けているのか、賭けられるのか。 投資のプロフェッショナル
20160121 いっそ銀行に住宅仲介をやらせるか 住宅ローンは、熾烈な競争の結果、もはや、金融機関として、利益がでる事業なのか、疑わしいところまで、金利が低下しましたが、その裏で、どれだけの住宅が新しく供給されたのか、それも、疑わしいのです。なぜなら、住宅ローン競争とは、多くは、金融機関間の借換え競争だからです。こうして、金融としての社会的機能を失いつつある住宅ローン、抜本的改革は不可避ですが、例えば、住宅仲介との統合はあり得るのか。 金融の脱構築
20160114 決して潰しませんという銀行の確約 企業経営に浮沈はつきものです。故に、銀行にとって、多くの融資先企業のなかには、少数とはいえ、経営不振に陥り、破綻の危機に瀕するものがでることは、避け得ません。このとき、古くから銀行経営の究極の難問とされてきたことは、どこまで破綻回避へ向けた支援をするのかということです。さて、決して潰さないという確約は、銀行にとって可能なのか。 成長戦略
20160107 銀行は、カネではなくて、モノを貸したらどうだ 資金を調達しようとする企業には、当然に、資金使途があります。それが設備等を購入する目的ならば、資金を借りるのではなくて、モノ自体を借りることによっても、目的は実現します。資金供給側としても、銀行等から資金を融資する以外に、リース会社を通じてモノを貸す方法もあり得ます。さて、カネかモノか、貸す側、借りる側、それぞれの利益と都合は何か。 金融の脱構築
20151224 投資運用業の君よ、悲しくはないか 日本の投資運用業の現状について、金融庁は、大いに憂慮するところあって、業界に対して、「資産運用の高度化」を求めるに至りました。高度化という以上、現状の程度の低さが前提されているわけですが、さて、そこまでいわれて、素知らぬ顔の君よ、黙って下を向く君よ、悲しくはないか、誇りあるものなら、心機一転、大奮発して、改革に取り組むべきではないか。 投資のプロフェッショナル
20151217 住宅ローンが欲しいのではない、住宅が欲しいのだ お金を借りるについては、借りる目的があります。お金を借りないでも、目的が実現できるなら、誰も、お金を借りたくないはずです。住宅が欲しいという目的が単に住みたいということなら、賃貸でもよく、ならば、住宅ローンは不要なのです。さて、銀行等の立場として、融資の申し込みに対して、どこまで、資金使途を突き詰めるべきなのか、融資しなくても、目的が実現できるときは、融資を断るべきなのか。 金融の脱構築
20151210 雨が降ったら傘を差し出す金融へ 晴れには傘を貸し、雨が降ったら傘を取り上げる、これは、銀行等の融資姿勢を皮肉った譬えとして、昔から使われているものです。企業の業況のいいときには喜んで融資をし、業況が悪化したとたんに融資を引き上げようとする銀行等の傾向については、確かに、金融の社会的機能の面から、批判的に検討する余地がありそうです。 成長戦略
20151203 金融における「企業単位の規制改革」 「企業単位の規制改革」というのは、アベノミクスの第三の矢において、新規事業の創出を促し民間投資を喚起するための重点施策に位置づけられているものです。他方で、金融庁は、「金融機関の創意工夫を引き出す」行政を掲げています。この二つの施策には、民間の創意を促すという共通性がありますが、ならば、金融においても、「企業単位の規制改革」はあり得るのか。 金融行政方針
20151126 素晴らしい、かくも立派な企業年金基金があったのか 今、ある厚生年金基金では、心機一転、制度を改め、新しい企業年金基金として再発足するために、真摯な努力がなされています。そこでは、全くの自主的な取り組みとして、企業年金の意義を根源的に問い直し、その重大なる責務の自覚のうえに、社会的付加価値の創出が目指されているのです。この素晴らしい取り組み、一人でも多くの人に知ってもらいたいのです。 年金基金