20141225 ルール遵守で馬鹿になった金融機関 ルールからプリンシプルへ、金融庁の姿勢は、大きく変わりました。背景にあるのは、金融界における表層的なルール遵守の徹底が、かえって、ルールが守ろうとしている社会規範そのものへの顧慮を欠落させ、原理に遡って考える習慣を失わせ、金融の社会的機能を低下させているのではないか、という危惧です。さて、金融界、形骸化したルール墨守を脱し、プリンシプルで自己を律して、社会に貢献できるように変身できるか。 金融行政方針
20141218 投資信託の分配金は顧客のためか 投資信託の売れ筋は、その多くが、分配金を毎月支払うものです。もしも、長期的な資産形成を目指すのならば、毎月の分配金は必要ではありません。では、毎月の分配金というのは、どのような「顧客ニーズ」を背景にしたものなのでしょうか。 投資信託 金利生活
20141211 日本株をブラジルレアル建てにしてしまう投資信託の病理 ブラジルの人が日本株に投資するのなら、当然に、ブラジルレアル建ての日本株になるわけですが、日本人が日本株に投資するのに、なぜに、わざわざ、ブラジルレアル建てにする必要がありましょうか。しかし、現実に、日本の個人投資家向けに、ブラジルレアル建ての日本株の投資信託が存在するというのは、どういうことか。 投資信託 金利生活
20141204 激変、三井住友銀行の投資信託 驚きです。12月に入って、三井住友銀行の投資信託の売れ筋ランキングは、激変しています。先月までの売れ筋一位、かの「欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド(豪ドルコース)」は、もはや、どこにも見当たりません。さても、三井住友銀行の顧客というのは移り気なのか、それとも、単なる銀行の営業政策のなせるわざか。代わって売れ筋一位になったのは・・・ 投資信託 金利生活
20141127 日本郵政の内部取引の透明性 日本郵政のなかで、一番価値があるのは、どこでしょうか。意外と、日本郵便かもしれません。なぜなら、企業の価値は、顧客との接点から生まれるのでしょうが、日本郵政の場合、ゆうちょ銀行もかんぽ生命も、顧客接点は、圧倒的に、日本郵便の郵便局ネットワークに依存しているのですから。 日本郵政(2014)
20141120 野村證券の投資信託はもっとすごい 三井住友銀行で一番売れている投資信託は、「欧州ハイ・イールド・ボンド・ファンド(豪ドルコース)」というものです。なぜ、豪ドル建てなのだろう。野村證券で一番売れている投資信託は、「アムンディ・欧州ハイ・イールド債券ファンド(トルコリラコース)」というものです。おお、さすがに上手ですねえ、トルコリラ建てですか。しかし、すごすぎませんか。 投資信託 金利生活
20141113 日本郵政は、資本が余っているなら、政府に返せ 日本郵政公社の機能は、三つの事業会社に分割再編されたのですが、それらの事業会社を完全子会社として保有する日本郵政は、グループ全体としてみれば、日本郵政公社が名前を変えただけというに近いものです。つまり、資産も負債も、故に資本も、公社時代、さらにいえば、郵政省時代、もっといえば、逓信省時代から継承しているわけです。さて、本当に、それでよかったのか。 日本郵政(2014)
20141106 日本郵政の企業価値 政府は、日本郵政の株式を売却処分するために、上場へ向けた事務的準備を始めたところですが、さて、上場したときの日本郵政の時価総額は、いくらになるのか。時価総額は企業価値を示すものですから、日本郵政の企業価値が推計しにくいものである以上、その予測の幅は、かなり広いものになるのではないでしょうか。 日本郵政(2014)
20141030 日本郵政の上場についての疑問 政府は、政府が発行済株式の全てを保有している日本郵政株式会社について、その保有株式を売却処分するために、2015年の春には、上場準備を完了させる方向で、具体的な動きを始めています。詳細は未定のところが多いようですが、そもそも、成長戦略なき上場はあり得ないわけで、肝心要の日本郵政の未来の姿は、描けているのでしょうか。 日本郵政(2014)
20141023 金融庁のいうフィデューシャリー・デューティーとは何か 金融庁は、「平成26事務年度金融モニタリング基本方針(監督・検査基本方針)」のなかで、初めて、フィデューシャリー・デューティーという新しい概念を導入しました。金融庁の重点施策である「資産運用の高度化」との関連で、その鍵になる概念として登場してきたのですが、さて、その意味するところは何か。 金融行政方針