射倖契約
2016/09/15更新射倖契約とは、偶然の利益を得ることを目的とした契約で、賭博や富くじが典型例だが、金融の世界にもオプション取引、保険契約、保証契約など、射倖契約は数多くある。射倖契約の構造は、偶然の事象の生起に関し、契約の当事者の一方が、他方に対して、あらかじめ定めた給付の義務を負うものである。射倖契約は、基本的に、刑法では犯罪とされるが、経済金融取引のなかで重要な機能を演じているものは、それぞれの根拠法があって、合法性が保証されている。但し、法律上、金融だからという理由で行われている射倖契約のなかには、FXのように、射倖性自体が目的となったものもある。また、形式的には合法的でも、その実質を評価したときには、正当性を欠いて、社会的に許容され得ないような保険、保証、オプションもあり得る。