遵法闘争
2017/08/03更新かつて、法律でストライキが禁じられていた日本国有鉄道の労働組合が用いた戦術。電車の運行には、法令等の規則上の安全確認等の諸作業があって、杓子定規に徹底的に行うと、膨大な時間を要し、結果的に、電車の運行が大幅に遅延し、事実上のストライキで電車を止めたのと同じ効果になるというものである。これは、意図的に労働組合本位で徹底した法令遵守を行うことで、著しく顧客本位に反した帰結を導く極端な例である。法令遵守は、法令の主旨に対する自覚が欠けていたり、自己の利益のために意図的に主旨に反した解釈を行ったりしていたのでは、単なる形式的行動にすぎなくなり、不自然な技巧に堕すわけである。