社会的インパクト投資
2017/08/17更新政府の機能に代わって、民間資本の活用により、社会的インパクトを創出する仕組み。経済にインパクトを与えて、経済厚生の純増加を図る試みであり、投資の結果として社会的価値が創出されるからこそ、社会的インパクト投資として経済的に構成され得る。インパクト自体よりも結果として生まれる経済価値が重要であるが、その価値は、一般に、政府が直接行う手法に比較して、民間経営のもとで、ガバナンスの改善、専門的知見と経験の導入等により、効率化が図られることから生まれる。インパクトに構成できるかどうか検討することは、政府の事業のガバナンス改革や費用削減にとって、非常に有益である。全くインパクト投資として採算に合わない事業は、非経済的な事業目的を明確化せざるを得なくなるし、インパクトに構成できるものは、どんどん民間移転することで、国民経済の効率を改善することができるからである。更に、政府の事業としては難しいが、インパクトなら可能となる分野こそ、インパクトの活躍の場である。例えば、政府の事業として行うには様々な制約が伴い実現が困難な領域、民間の自由な発想でなくては取り組めないような革新的で創造的な分野、政府の制度整備を行うには小さすぎたり多様すぎたりする分野、政府の領域外である海外での事業などが考えられる。