ポジティブコンベクシティ(positive convexity)、ネガティブコンベクシティ(negative convexity)

2023/03/09更新
債券の価格と利回りの関係を示す曲線は単調に右肩下がりになるため、コンベクシティはどの利回り水準においても価格の上昇を加速させ、価格の低下を抑制するように正の貢献をします。そのことをポジティブコンベクシティ(positive convexity)と呼びます。投資戦略としてのポジティブコンベクシティとは、コンベクシティを意図的に大きくすることです。修正デュレーションが同じでも、コンベクシティが大きいほど、その正の貢献が大きくなって有利だからです。しかし、コンベクシティが大きいほど、修正デュレーションの長さの変化幅も大きいことには注意が必要です。
一方、ある極めて特殊な場合にはネガティブコンベクシティ(negative convexity)、即ち、負の貢献をするコンベクシティがあり得るわけですが、ネガティブコンベクシティの領域は、技術的に非常に高度で特殊な専門家だけに閉ざされています。

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