市場の動き

ストラテジーマップは、3月、6月、9月、12月末の情報を、翌月上旬に更新します。
市況概況の[週間]は毎週月曜日、[月間]は毎月第二水曜日に更新します。日本を含めた各国の市場環境データを、PDFにてダウンロードいただけます。

ストラテジーマップ

市況概況

  • 月間市況概況 2025年9月分

    【為替】
    9月のドル円相場は石破首相の退陣観測が浮上したことで月初から円売りが進み、149円台前半まで上昇。中旬には、米国の利下げ再開観測で145円台半ばまで急落したが、FRB議長のタカ派発言で148円台まで回復。月末には150円目前で調整が入り、月末では148円を下回って終了。月間では0.58%の円安ドル高でした。ユーロ円・ポンド円は日本の政局不安を背景に円売り地合いで推移し、月間では0.97%の円安ユーロ高、0.15%の円安ポンド高でした。
    【債券】
    9月の米国10年債利回りは雇用統計の軟化により、利回りが低下しました。一方、欧州ではECBが政策金利を据え置く中、フランスでの政局不安や財政懸念が意識され、国ごとの差が拡大しました。日本では日銀の政策修正観測やインフレ期待の高まりを受けて金利が上昇しました。
    主要国の10年債利回りは、米国が13bps低下し4.10%、英国が3bps低下し4.70%、日本が5bps上昇し1.65%、ドイツが1bps低下し2.71%、フランスが2bps上昇し3.53%となりました。
    【株式】
    9月の先進国株式市場は、米国ではFRBの利下げ観測や、エヌビディアによるAI関連事業への巨額の設備投資が明らかになったことを受けて、AI関連銘柄を中心に株価が上昇しました。日本では、米国の景気後退懸念が緩和したことに加え、データセンターやAI分野の成長への期待が高まったことで、電子部品や半導体製造関連銘柄が買われ、株価が上昇しました。新興国では、中国においてFRBの利下げ観測が好感されたほか、国内の大手半導体企業がIT業界への積極的な投資姿勢を示したことを背景に、株価が上昇しました。(先進国:+3.20%、新興国:+6.44%)
    セクター別では、最も上昇したのが情報技術(IS)で+7.01%、次いで通信が+5.42%となりました。一方、最も下落したのは生活必需品で▲1.73%、次がエネルギーで▲0.34%でした。
  • 月間市況概況 2025年8月分

    【為替】
    8月のドル円相場は1日発表の米雇用統計が予想を下回りドル安地合いで月初から147円台まで下落、その後FRB理事後任人事で売り圧力が強まり146円台で推移。20日には米金利据置きの期待感から一時ドル買いとなるも、22日にパウエルFRB議長が利下げ再開を示唆したことから146円台まで反落、月末は147円前後で推移。月間では2.45%の円高ドル安でした。ユーロ円・ポンド円は月初の米雇用当期経て急落、その後はポジション整理と円売りフローでじりじりと回復。月間では0.13%の円高ユーロ安、0.26%の円高ポンド安でした。
    【債券】
    8月の米国10年債利回りは経済成長鈍化懸念により、利回りが低下しました。欧州ではフランス政治不安が高まったことによりユーロ圏全体でも国債売りが進みました。日本では、追加引き締め観測や米欧金利上昇の波及、インフレ期待定着が重なり、27日に1.62%と3年ぶり高水準を記録しました。
    主要国の10年債利回りは、米国が15bps低下し4.23%、英国が15bps上昇し4.72%、日本が4bps上昇し1.60%、ドイツが3bps上昇し2.72%、フランスが16bps上昇し3.51%となりました。
    【株式】
    8月の先進国の株式市場は、米国では、雇用統計が軟調で、FRBによる利下げ観測が強まったため株価は上昇しました。日本では、米国利下げの期待感が高まったことや、米中の関税協議による緊張感が一時弱まったことで上昇し、日経平均が最高値を更新しました。新興国では、中国で不動産や工業などに対する政府の経済刺激政策が公表され、月下旬に上昇しました。(先進国+2.56%、新興国で+2.66%)
    セクター別で見ますと、最も上昇したのが素材で+6.78%、次がヘルスケアで+5.26%でした。最も下落したのが公益事業で▲0.65%、次が資本財で▲0.12%でした。