EuroFin Investment Pte Ltd貿易金融戦略 公開マネジャ・ミーティング要旨
日時: 2009年2月24日 15時30分-16時45分
場所: HC5階大会議室
マネジャ:Christian Stauffer, Managing Director and Founding Partner
HC:橋本、横山、前田、吉澤、柳井
[会社情報]
EuroFin Investment Pte Ltdは2003年設立で、持ち株会社はEuroFin Asia Group。アジア圏短期担保付貿易金融戦略に特化する運用会社。ファンドは2006年9月に設定。Christian Stauffer氏はコモディティ商社で長年の実績を誇り、1992年からアジアで貿易金融業務に従事。APCA(Asia Pacific Countertrade Association)創立メンバーでもある。運用責任者の2名は同業界で20年以上の経験をもつ。
[貿易金融戦略情報]
アジアのコモディティ取引に特化した担保付短期貿易金融戦略。中国と東南アジア中心。年間200件以上の案件から10件前後を厳選。取引商品、取引対象国、取引会社、融資額、担保掛目、期間、金利、取引手段等、融資条件を詳細分析し、元本毀損のリスクが最も低いと判断される案件のみを抽出、借り手と条件交渉に入る。
コモディティそのものへの投資ではないためコモディティ価格の変動には左右されない。
主な収益源泉は組成手数料と金利。月次で金利収入があり、実数値を基準価格に計上する。
選定の条件
取引商品: ゴム、石炭、鉄鋼等の資源素材。
取引対象国: 主として中国、東南アジアで7カ国程度に分散。シンガポールに拠点を構えるのは、アジア最大の貿易経由地であるため。
取引会社: 商社、メーカー。
融資額: 主として5-10億円/案件。大口はリスク管理の観点から好まない。
担保掛目: 融資額は担保資産の85%程度。
期間: 1-3ヶ月。平均75日。
金利: 平均12%程度。
取引手段: 商品担保融資、売掛金担保融資など。
[貿易金融の市場動向]
1. バーゼルⅡや信用収縮から主要な市場参加者である銀行の融資枠が減少していることに加え、銀行の統廃合によって銀行全体の市場シェアは90%から80%程度に減少している。
2. 銀行の貸付金利水準が上昇し、銀行との金利格差が縮小している。
3. コモディティ価格は長期的に上昇しており、融資機会は長期的に拡大する。
上記の環境から、EuroFInに持ち込まれる案件の数、質がともに向上すると考えられ、投資機会が拡大していると考えている。アジア危機のときには一時的に銀行の融資枠は減少したが、12ヶ月から18ヶ月程度で以前の水準まで回復した。しかし、足元の状況を鑑みるに、銀行の統廃合によって縮小した与信枠は戻ってはこないだろうし、与信枠を引き下げた銀行が再び引き上げるかどうか疑問だ。
[Q&A]
Q1 Self Liquidation of the transactionsと言っているがこれは何を意味しているのか。
A1 資金回収が組み込まれた取引であるという意味。売買契約が成立し、取引価格が決定し、資金回収方法が固まっている案件にしか融資を行わない。取引価格が決定していない案件は、それを審査する際に融資基準に適合しているのか否か判断できない。
Q2 誰が借りるのか。何故銀行以外から借りるのか。
A2 商社やメーカー。守秘義務の観点から具体名は挙げられないが、シンガポールの穀物商社やゴム商社、香港の繊維商社、インドネシアの鉄鋼商社、中国の精錬業者など。
調達手段の分散が目的。今は特に、銀行業界を取り巻く厳しい環境を受け、分散ニーズは高まっている。独占的地位を狙うものではない。
Q3 戦略の開始は2006年9月だが、銀行与信枠の減少といった直近の市場環境による投資機会は、当時はなかったはずである。この戦略を開始する際に考えていた投資機会はどのようなものだったのか。
A3 2004年の時点でバーゼルⅡの発効は決定していたので銀行が融資枠を減らすことを見越しており、商社の出身として、柔軟な短期融資のニーズがあると確信した。世界的な信用収縮が投資機会を広げたのは追い風。
Q4 コモディティ価格と投資機会について言及されたが、コモディティの価格変動は戦略に影響しないという説明もあった。なぜ、コモディティ価格の説明をしたのか。
A4 コモディティ価格の変動は戦略のパフォーマンスには関係ない。しかし、価格の上昇は市場の拡大を意味する。コモディティ価格はピーク時から大幅に下落しているものの、長期トレンドは上昇しており、将来的には、市場規模が拡大せずとも、与信対象資産は拡大するということを示したかった。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
場所: HC5階大会議室
マネジャ:Christian Stauffer, Managing Director and Founding Partner
HC:橋本、横山、前田、吉澤、柳井
[会社情報]
EuroFin Investment Pte Ltdは2003年設立で、持ち株会社はEuroFin Asia Group。アジア圏短期担保付貿易金融戦略に特化する運用会社。ファンドは2006年9月に設定。Christian Stauffer氏はコモディティ商社で長年の実績を誇り、1992年からアジアで貿易金融業務に従事。APCA(Asia Pacific Countertrade Association)創立メンバーでもある。運用責任者の2名は同業界で20年以上の経験をもつ。
[貿易金融戦略情報]
アジアのコモディティ取引に特化した担保付短期貿易金融戦略。中国と東南アジア中心。年間200件以上の案件から10件前後を厳選。取引商品、取引対象国、取引会社、融資額、担保掛目、期間、金利、取引手段等、融資条件を詳細分析し、元本毀損のリスクが最も低いと判断される案件のみを抽出、借り手と条件交渉に入る。
コモディティそのものへの投資ではないためコモディティ価格の変動には左右されない。
主な収益源泉は組成手数料と金利。月次で金利収入があり、実数値を基準価格に計上する。
選定の条件
取引商品: ゴム、石炭、鉄鋼等の資源素材。
取引対象国: 主として中国、東南アジアで7カ国程度に分散。シンガポールに拠点を構えるのは、アジア最大の貿易経由地であるため。
取引会社: 商社、メーカー。
融資額: 主として5-10億円/案件。大口はリスク管理の観点から好まない。
担保掛目: 融資額は担保資産の85%程度。
期間: 1-3ヶ月。平均75日。
金利: 平均12%程度。
取引手段: 商品担保融資、売掛金担保融資など。
[貿易金融の市場動向]
1. バーゼルⅡや信用収縮から主要な市場参加者である銀行の融資枠が減少していることに加え、銀行の統廃合によって銀行全体の市場シェアは90%から80%程度に減少している。
2. 銀行の貸付金利水準が上昇し、銀行との金利格差が縮小している。
3. コモディティ価格は長期的に上昇しており、融資機会は長期的に拡大する。
上記の環境から、EuroFInに持ち込まれる案件の数、質がともに向上すると考えられ、投資機会が拡大していると考えている。アジア危機のときには一時的に銀行の融資枠は減少したが、12ヶ月から18ヶ月程度で以前の水準まで回復した。しかし、足元の状況を鑑みるに、銀行の統廃合によって縮小した与信枠は戻ってはこないだろうし、与信枠を引き下げた銀行が再び引き上げるかどうか疑問だ。
[Q&A]
Q1 Self Liquidation of the transactionsと言っているがこれは何を意味しているのか。
A1 資金回収が組み込まれた取引であるという意味。売買契約が成立し、取引価格が決定し、資金回収方法が固まっている案件にしか融資を行わない。取引価格が決定していない案件は、それを審査する際に融資基準に適合しているのか否か判断できない。
Q2 誰が借りるのか。何故銀行以外から借りるのか。
A2 商社やメーカー。守秘義務の観点から具体名は挙げられないが、シンガポールの穀物商社やゴム商社、香港の繊維商社、インドネシアの鉄鋼商社、中国の精錬業者など。
調達手段の分散が目的。今は特に、銀行業界を取り巻く厳しい環境を受け、分散ニーズは高まっている。独占的地位を狙うものではない。
Q3 戦略の開始は2006年9月だが、銀行与信枠の減少といった直近の市場環境による投資機会は、当時はなかったはずである。この戦略を開始する際に考えていた投資機会はどのようなものだったのか。
A3 2004年の時点でバーゼルⅡの発効は決定していたので銀行が融資枠を減らすことを見越しており、商社の出身として、柔軟な短期融資のニーズがあると確信した。世界的な信用収縮が投資機会を広げたのは追い風。
Q4 コモディティ価格と投資機会について言及されたが、コモディティの価格変動は戦略に影響しないという説明もあった。なぜ、コモディティ価格の説明をしたのか。
A4 コモディティ価格の変動は戦略のパフォーマンスには関係ない。しかし、価格の上昇は市場の拡大を意味する。コモディティ価格はピーク時から大幅に下落しているものの、長期トレンドは上昇しており、将来的には、市場規模が拡大せずとも、与信対象資産は拡大するということを示したかった。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
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