いわかぜキャピタル 日本株PE 戦略 公開ミーティング要旨
日時: 6 月25 日(木) 14 時-16 時
場所: HC 5 階会議室
マネジャ: 植田兼司氏(代表取締役社長)
HC: 横山、柳井、前田
[会社情報]
・ リップルウッド・ジャパン、RHJIジャパンでの日本創業メンバーで同社の代表取締役を務めた植田氏が2008 年2 月に設立。
・ 社名である「いわかぜ」は昭和30 年代にいた岩風という力士(低い姿勢から相手のふところに飛び込む相撲を得意とした)に由来する。
・ 各分野で優れた実績と膨大な人脈を持つシニア・エグゼクティブ・アドバイザーにより、経営のプロとして、案件工作から投資先管理までの各プロセスに関与してもらえることが最大の強み。
[日本株PE 戦略情報]
・ 基本は株式の33.4%以上を取得した上での友好的バイアウト。IRR20%以上を目指し、企業価値(=時価総額+10-200 億円)の企業に投資。大型案件は共同投資とし、基本的に1 企業にファンド残高の20%以上は投じない。
・ 毎年6 月に3 月末決算が揃ったら、16-17 程度の指標を用いて上場企業をスクリーニング。うち、投資機会を見出せる企業を30 社程度に絞り、個別企業に対して直接企業価値向上の提案を行う。植田氏は、この繰り返しで企業とのパイプを構築してきた。
・ 2 大テーマから投資を実行。1つは「グローバルに成長し得る日本の技術の海外展開」で、もう1つは「国内において再編が迫っている業界」。
・ 注目業種は、自動車部品、電子部品、建機、鉄鋼関連、機械、アニメーション、ゲームなど、日本が強い分野で、ハイテクよりもローテク・アナログを重視。当該分野には優秀な人材が多く、外国人投資家からの評価も高く、エクジットが比較的容易である。一方、不動産・ホテル・リゾート・金融・IT ベンチャーには慎重姿勢。
・ 企業タイプとしては、独立系で将来にかすかな不安を残す企業か、後継者難や公開後の低評価・高コストに悩んで非公開化を望むオーナー企業が多い。
・ 案件発掘は植田氏の人脈による企業のキーパーソンへの直接の働きかけを源泉としており、割高で情報が出し惜しみされる入札案件には参加しない。
・ ある業界内で買収をすると、必然的に同業界の情報が入手しやすくなり、追加買収の追い風となることもある。
・ 現在週1 件ぐらいのペースで新しい案件の話が来る。
・ 現在の株式相場はヴィンテージ年として好機だが、なかなか資金調達出来ないマネジャが多い。
・ 投資先のバリューアッププロセスは努力に比例して結果がついてくるので面白い。経営陣には別の事業部門の営業利益をコミットさせるようにしている。
[Q&A]
Q1: 今後どのような投資機会が存在するのか。
A1: 2 年くらいは破綻企業の再生が多くなるだろう。ただし、ある程度成長が見込める会社であることが条件。
Q2: 投資先企業にとっては入札案件の方が魅力的ではないのか。
A2: 価格だけを重視する先は避けている。投資後のハンズオン力や提案力に重点を置く企業を選ぶので独自の案件ソーシングが可能になっている。
Q3: ディストレスト再生の妙味とは。
A3: 高いIRR を得られる確率が高く、案件としてはやり易い。来年の後半からは案件が少なくなると予想され、現在は好機。しかし、ディストレストばかりでは他の案件に対処する能力が落ちることが懸念されるので、ほどほどにする。
Q4: 御社の強みはどういったところか。
A4: 入札案件に依存しない案件ソーシングと、投資後の決め細やかなハンズオン。金融出身者のみならず、各業界の経営のプロをアドバイザーに抱えており、投資先企業へ派遣する人材の選択も適材適所に行える点。
Q5: PE セカンダリーについてどのように考えるか。
A5: 目先のパフォーマンスはセカンダリーが良いが、これだけではPE ファームとしては他の案件に対処する質が落ちることが懸念される。ただし、日本ではセカンダリーは少ない。
Q6: 投資先企業に派遣する社長選びで難しい点は何か。
A6: たくさんの優秀な人材を抱えてはいるものの、確かに難しい。社長に適している人材の特徴は、複数の会社の経験者で、マネジメントがしっかりと出来る人。問題の未然防止のため、リスクのありかが分かる人。100%自分の時間を経営に費やせる人が適している。実際に社長個人の資金を会社に共同投資してもらうのも、大変な効果がある。
Q7: 企業再建の際に、第三者割当等で増資するケースは多いか。
A7: 増資で銀行が安心するし、同時に銀行を含む金融機関に株の取得でリスクを取ってもらうことになるため、増資のケースは多い。増資は株の希薄化で一旦は不利になるが、長く頼りにされるファンドを目指している。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
場所: HC 5 階会議室
マネジャ: 植田兼司氏(代表取締役社長)
HC: 横山、柳井、前田
[会社情報]
・ リップルウッド・ジャパン、RHJIジャパンでの日本創業メンバーで同社の代表取締役を務めた植田氏が2008 年2 月に設立。
・ 社名である「いわかぜ」は昭和30 年代にいた岩風という力士(低い姿勢から相手のふところに飛び込む相撲を得意とした)に由来する。
・ 各分野で優れた実績と膨大な人脈を持つシニア・エグゼクティブ・アドバイザーにより、経営のプロとして、案件工作から投資先管理までの各プロセスに関与してもらえることが最大の強み。
[日本株PE 戦略情報]
・ 基本は株式の33.4%以上を取得した上での友好的バイアウト。IRR20%以上を目指し、企業価値(=時価総額+10-200 億円)の企業に投資。大型案件は共同投資とし、基本的に1 企業にファンド残高の20%以上は投じない。
・ 毎年6 月に3 月末決算が揃ったら、16-17 程度の指標を用いて上場企業をスクリーニング。うち、投資機会を見出せる企業を30 社程度に絞り、個別企業に対して直接企業価値向上の提案を行う。植田氏は、この繰り返しで企業とのパイプを構築してきた。
・ 2 大テーマから投資を実行。1つは「グローバルに成長し得る日本の技術の海外展開」で、もう1つは「国内において再編が迫っている業界」。
・ 注目業種は、自動車部品、電子部品、建機、鉄鋼関連、機械、アニメーション、ゲームなど、日本が強い分野で、ハイテクよりもローテク・アナログを重視。当該分野には優秀な人材が多く、外国人投資家からの評価も高く、エクジットが比較的容易である。一方、不動産・ホテル・リゾート・金融・IT ベンチャーには慎重姿勢。
・ 企業タイプとしては、独立系で将来にかすかな不安を残す企業か、後継者難や公開後の低評価・高コストに悩んで非公開化を望むオーナー企業が多い。
・ 案件発掘は植田氏の人脈による企業のキーパーソンへの直接の働きかけを源泉としており、割高で情報が出し惜しみされる入札案件には参加しない。
・ ある業界内で買収をすると、必然的に同業界の情報が入手しやすくなり、追加買収の追い風となることもある。
・ 現在週1 件ぐらいのペースで新しい案件の話が来る。
・ 現在の株式相場はヴィンテージ年として好機だが、なかなか資金調達出来ないマネジャが多い。
・ 投資先のバリューアッププロセスは努力に比例して結果がついてくるので面白い。経営陣には別の事業部門の営業利益をコミットさせるようにしている。
[Q&A]
Q1: 今後どのような投資機会が存在するのか。
A1: 2 年くらいは破綻企業の再生が多くなるだろう。ただし、ある程度成長が見込める会社であることが条件。
Q2: 投資先企業にとっては入札案件の方が魅力的ではないのか。
A2: 価格だけを重視する先は避けている。投資後のハンズオン力や提案力に重点を置く企業を選ぶので独自の案件ソーシングが可能になっている。
Q3: ディストレスト再生の妙味とは。
A3: 高いIRR を得られる確率が高く、案件としてはやり易い。来年の後半からは案件が少なくなると予想され、現在は好機。しかし、ディストレストばかりでは他の案件に対処する能力が落ちることが懸念されるので、ほどほどにする。
Q4: 御社の強みはどういったところか。
A4: 入札案件に依存しない案件ソーシングと、投資後の決め細やかなハンズオン。金融出身者のみならず、各業界の経営のプロをアドバイザーに抱えており、投資先企業へ派遣する人材の選択も適材適所に行える点。
Q5: PE セカンダリーについてどのように考えるか。
A5: 目先のパフォーマンスはセカンダリーが良いが、これだけではPE ファームとしては他の案件に対処する質が落ちることが懸念される。ただし、日本ではセカンダリーは少ない。
Q6: 投資先企業に派遣する社長選びで難しい点は何か。
A6: たくさんの優秀な人材を抱えてはいるものの、確かに難しい。社長に適している人材の特徴は、複数の会社の経験者で、マネジメントがしっかりと出来る人。問題の未然防止のため、リスクのありかが分かる人。100%自分の時間を経営に費やせる人が適している。実際に社長個人の資金を会社に共同投資してもらうのも、大変な効果がある。
Q7: 企業再建の際に、第三者割当等で増資するケースは多いか。
A7: 増資で銀行が安心するし、同時に銀行を含む金融機関に株の取得でリスクを取ってもらうことになるため、増資のケースは多い。増資は株の希薄化で一旦は不利になるが、長く頼りにされるファンドを目指している。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
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