Brandywine世界債券戦略 公開ミーティング要旨
日時: 8月25日(火) 17時-18時
場所: HC 5階会議室
マネジャ:David F. Hoffman氏(Managing Director)
HC: 橋本、横山、吉澤
[会社情報]
・ 1986年に前身のHoffman Capital設立。1998年にLegg Masonが買収。
・ フィラデルフィアが拠点。サンフランシスコ、ロンドン、シンガポールにも顧客サービス拠点がある。
・ 2009年7月現在、会社AUMは282億ドル(約2.7兆円)。
・ 現在はLegg Mason傘下であるが、経営は独立。
・ 機関投資家中心で、米国以外の投資家も多い。
[世界債券戦略情報]
・ アクティブ度高いバリュー型グローバル債券・通貨戦略。
・ Citigroup世界国債インデックス構成国のソブリン債中心に分散投資する。ただし、ベンチマークは全く意識しない。社債やMBSにも投資可能。
・ 債券の割安度判断は、実質金利の国別比較を中心に据える。通貨の割安度判断は、購買力平価の考え方を中心に据えマクロ経済分析を行う。長期的な見通しに基づく。
・ 付加価値源泉は、通貨の方が債券(金利)より大きくなる傾向がある。
・ マクロ経済分析で確証が得られない限り投資はしない保守的な運用哲学を徹底。
・ 短期的に世界経済は回復すると考えている。次四半期のGDPは改善された結果が見られるだろう。
・ クレジット市場は4-6月期に大きく反発したが、現在は落ち着いた推移になっている。今後もゆっくりとした上昇が見られると考えている。
・ 欧州のレバレッジの問題は未解決であり、来年のどこかで顕在化するだろう。
・ 金利が上がらない状況でコモディティが値上がりを続けると世界経済は破綻してしまうので、コモディティの上昇余地は限定されると考えている。インフレは起きにくいだろう。
・ 安い住宅価格と低金利は住宅購入の可能性を拡大させている。米国の平均的な住宅の住宅取得者の年収の中心値は2006年7月には7万ドルだったが、2009年3月では4万ドルまで裾野が広がった。
・ 4-6月期は非常によいリターンだったが主な付加価値は通貨配分にあった。長期的な見通しで配分を決定しているので昨年からほぼポジションは変えていない。昨年はドル円のみがプラスで、それ以外はマイナス要因だった。4-6月期は中国元、豪ドルニュージーランドドルなど資源国通貨を中心に通貨が大きなプラス要因となった。
・ 債券は安定セクターの社債や短期の銀行債が魅力的である。スプレッドは、だいぶ縮小したが、投資妙味のある水準。短期的には社債のスプレッドは縮小していくだろう。
[Q&A]
Q1: 住宅取得可能性が広がったにも関わらず、住宅市場の回復が遅いのはなぜか。
A1: 購入力がないから。失業率も高く収入も低いため、購買力がない。住宅購入可能性の観点では、米国よりも英国の方が相対的に住宅購入者有利になっている。金利の低下幅が大きかったので住宅取得コストは米国よりも小さくなった。
Q2: 労働市場はどう見ているか。
A3: 日本の過去10年を見ると、非農業雇用者数(Nonfarm Industries Total Employment:米国雇用統計で発表される経済指標で高次産業従事者の人数を表す。月次や前年度比の増減が景況判断に用いられる。)はほぼ横ばい。その間、米国は緩やかに上昇を続けている。「雇われすぎ(over-employed)」である。ここから上昇するには6-7年はかかるだろう。
Q3: 米国債は高いといわれているがどう考えているか。
A3: 実質金利ベースで考えると10年債は過去の水準とそれほど変わらない。確かに急激に買われて高いとい われているが過去統計で見ると高いと言う水準ではない。
Q4: 現在、注目している通貨もしくは、配分を変えようとしている通貨はあるか。
A4: 韓国ウォン。韓国のファンダメンタルズは良好であるのにも関わらず、リーマンショック後の下落が大きかった。未だ、米ドル対比では安い水準にあるため配分を引き上げていく。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
場所: HC 5階会議室
マネジャ:David F. Hoffman氏(Managing Director)
HC: 橋本、横山、吉澤
[会社情報]
・ 1986年に前身のHoffman Capital設立。1998年にLegg Masonが買収。
・ フィラデルフィアが拠点。サンフランシスコ、ロンドン、シンガポールにも顧客サービス拠点がある。
・ 2009年7月現在、会社AUMは282億ドル(約2.7兆円)。
・ 現在はLegg Mason傘下であるが、経営は独立。
・ 機関投資家中心で、米国以外の投資家も多い。
[世界債券戦略情報]
・ アクティブ度高いバリュー型グローバル債券・通貨戦略。
・ Citigroup世界国債インデックス構成国のソブリン債中心に分散投資する。ただし、ベンチマークは全く意識しない。社債やMBSにも投資可能。
・ 債券の割安度判断は、実質金利の国別比較を中心に据える。通貨の割安度判断は、購買力平価の考え方を中心に据えマクロ経済分析を行う。長期的な見通しに基づく。
・ 付加価値源泉は、通貨の方が債券(金利)より大きくなる傾向がある。
・ マクロ経済分析で確証が得られない限り投資はしない保守的な運用哲学を徹底。
・ 短期的に世界経済は回復すると考えている。次四半期のGDPは改善された結果が見られるだろう。
・ クレジット市場は4-6月期に大きく反発したが、現在は落ち着いた推移になっている。今後もゆっくりとした上昇が見られると考えている。
・ 欧州のレバレッジの問題は未解決であり、来年のどこかで顕在化するだろう。
・ 金利が上がらない状況でコモディティが値上がりを続けると世界経済は破綻してしまうので、コモディティの上昇余地は限定されると考えている。インフレは起きにくいだろう。
・ 安い住宅価格と低金利は住宅購入の可能性を拡大させている。米国の平均的な住宅の住宅取得者の年収の中心値は2006年7月には7万ドルだったが、2009年3月では4万ドルまで裾野が広がった。
・ 4-6月期は非常によいリターンだったが主な付加価値は通貨配分にあった。長期的な見通しで配分を決定しているので昨年からほぼポジションは変えていない。昨年はドル円のみがプラスで、それ以外はマイナス要因だった。4-6月期は中国元、豪ドルニュージーランドドルなど資源国通貨を中心に通貨が大きなプラス要因となった。
・ 債券は安定セクターの社債や短期の銀行債が魅力的である。スプレッドは、だいぶ縮小したが、投資妙味のある水準。短期的には社債のスプレッドは縮小していくだろう。
[Q&A]
Q1: 住宅取得可能性が広がったにも関わらず、住宅市場の回復が遅いのはなぜか。
A1: 購入力がないから。失業率も高く収入も低いため、購買力がない。住宅購入可能性の観点では、米国よりも英国の方が相対的に住宅購入者有利になっている。金利の低下幅が大きかったので住宅取得コストは米国よりも小さくなった。
Q2: 労働市場はどう見ているか。
A3: 日本の過去10年を見ると、非農業雇用者数(Nonfarm Industries Total Employment:米国雇用統計で発表される経済指標で高次産業従事者の人数を表す。月次や前年度比の増減が景況判断に用いられる。)はほぼ横ばい。その間、米国は緩やかに上昇を続けている。「雇われすぎ(over-employed)」である。ここから上昇するには6-7年はかかるだろう。
Q3: 米国債は高いといわれているがどう考えているか。
A3: 実質金利ベースで考えると10年債は過去の水準とそれほど変わらない。確かに急激に買われて高いとい われているが過去統計で見ると高いと言う水準ではない。
Q4: 現在、注目している通貨もしくは、配分を変えようとしている通貨はあるか。
A4: 韓国ウォン。韓国のファンダメンタルズは良好であるのにも関わらず、リーマンショック後の下落が大きかった。未だ、米ドル対比では安い水準にあるため配分を引き上げていく。
以上
留意事項
弊社の投資先、もしくは投資候補として注目度の高いマネジャに関する公開ミーティングを通じたご理解を今後の資産運用にお役立ていただくこと、および弊社へのご理解を深めていただくことによる投資一任契約の締結の勧誘を目的としており、特定の金融商品の募集・勧誘を行うものではありません。
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