2013年12月の記事

厚生年金基金は、政府が事実上の廃止の方向を打ち出してしまったのですから、当然に予想されるとおり、現に存続しているにもかかわらず、廃止を前提とした動きを抑えることができず、大きな混乱に直面しています。仮に基金をやめるにしても、正しいやめ方があります。

東京電力に対する政府支援の枠組みを定める特別事業計画の見直し作業は、現在、最終段階にあります。詳細は未だ不明ですが、方向として、政府が前面に出る、即ち政府の責任が明確になることは間違いありません。金融機関の責任はどうなるのでしょうか。

いよいよ本格的な電気事業改革が始まりました。いうまでもなく、改革の要点は、発電と小売りの完全な自由化です。自由化の目的は、競争原理の導入でしょうが、さて、現在の東京電力は、そのような自由な競争に耐え得るのでしょうか。

東京電力に対する債権放棄といえば、2011年5月、東京電力への政府支援の枠組みが検討されているさなか、当時の枝野官房長官が金融機関に債権放棄を求める趣旨の発言をして、大いに物議を醸したことが思い出されます。まさか、今さら、債権放棄はあり得ないのではないでしょうか。