20161222 金融機関監督庁から金融機能強化庁へ 森信親長官のもと、金融庁は、急激かつ大胆な革命的ともいえる自己改造を進めています。そのなかで、顕著なことは、金融サービスの利用者の視点、即ち、国民の視点に徹する姿勢です。つまり、金融機関の視点がなくなったのです。ならば、もはや、金融庁の役割は、金融機関を監督することではなくて、国民の利益の視点で、金融機能を強化することになったのではないか。 金融行政方針
20161215 スルメ金融からイカ金融へ 企業は、生きたイカのように、元気に泳ぐ生き物です。それに対して、財務諸表等の数値に表現される企業は、過去の泳ぎの一姿態にすぎず、死んで干乾びたスルメです。金融庁は、銀行等の企業融資において、スルメの成分の静態解析に基づく判断を改めて、イカの動態を評価する方向への転換を強く求めています。さて、スルメ金融からイカ金融への脱皮は、可能なのか。 金融行政方針
20161208 神話の創造による成長戦略 死期の迫った農夫は、のらくら息子たちに、自分の葡萄畑に宝物を隠してある、といって死んだ、息子たちは、畑を隅から隅まで掘り返したが、宝物は見つからなかった、その代わりに、葡萄がよく実った。これは、イソップの「農夫と息子たち」という有名な寓話です。人間にとって苦労こそが宝物だという寓意はともかくも、この話、農夫の嘘を息子たちが信じないとなりたちません。なぜ、息子たちは信じたのか、実は、そこに深い哲学があるのです。 コーポレートガバナンス
20161201 投資運用業者の質の「見える化」 金融庁は、10月21日に、2016事務年度の金融行政方針を公表しましたが、そのなかで、投資運用業者のモニタリングを効果的に行うために、ベンチマークを策定するとしています。モニタリングの究極の目的は、運用の質を高めることになるはずですから、ベンチマークは運用の質を測定するものでなければならないはずです。さて、そのような便利なものができたら、顧客の運用会社選択は、激変するのではないでしょうか。 金融行政方針