vol.10 事業活動と事業キャッシュフロー
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企業は事業活動を通じてキャッシュフローを生み出す仕組みです。資本構成は、そのキャッシュフローを投資家に配分する仕組みです。資本構成上の位置の違いは、その配分を受ける法律上の権利の優先劣後関係を意味します。事業キャッシュフローが変動したとき、真っ先に影響を受けるのは、優先順位最下位の株式です。上位債権は、株式が変動を吸収する限り、影響を受けません。これが、株式が債権(債券)よりもリスクが高いということの意味です。
2024年5月28日当日資料:https://www.fromhc.com/240528_HCseminar_10.pdf
テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
「企業金融はパブリックがいいのかプライベートがいいのか」((2022.5.12掲載)
パブリックな企業金融では、投資銀行と投資運用は対峙して存在し、市場規律を構成していますが、プライベートな関係性の中の企業金融においては、投資銀行の機能と投資運用の機能が統合されています。プライベートな企業金融における、報酬構造、価格の公正性の問題、及び、パブリックと比較した利点について、設計の自由度、時間と費用の効率性などを挙げて論じています。
「インカムと時間とキャピタルストラクチャ」(2010.2.10掲載)
キャッシュフローを分配する仕組みであるキャピタルストラクチャについての基本的な考え方を、時間という概念を軸に説明しています。キャピタルストラクチャにおける優先劣後は事業キャッシュフローが棄損した際に損害を被る優先度だけでなく、時間という観点でも優先劣後が発生します。
「キャッシュフローの現在価値としての資産価値」(2010.7.1掲載)
資産価値とはキャッシュフローの現在価値を指します。そのため、資産がキャッシュフローを生み出す限りは投資が損失に帰着することはあり得ません。キャッシュフローを中心に投資について見直すことで、経済・産業活動を金融面から支援するという投資の社会的役割や、経済・産業活動に根ざしたキャッシュフローの創出という投資のあるべき姿を考えることができるのです。
●本テーマに関連した「読んで損しない本」
「Security Analysis」
不朽の名作として有名な本書は、事業キャッシュフローと資本構成について理解するという、投資の基本を理解するのに役立つかと思います。
●本テーマにおいて抑えるべき用語
・資本構成(キャピタルストラクチャ/Capital Structure)
講師・パネリスト紹介
森本 紀行
HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。
ご視聴方法
セミナーのご視聴には3つの方法があります。何れも費用はかかりません。①オンラインでのご視聴:ZOOMを使用して、リアルタイムでご視聴いただけます。各テーマの講演終了後には質疑応答の時間を設けております。②セミナー会場でのご視聴:社内に本格的なスタジオルームを新設しました。代表森本の蔵書も展示しております。③オンディマンド配信動画でのご視聴:ご視聴には動画視聴用IDの発行が必要です。「動画視聴ID発行ボタン」よりお手続きください。セミナー開催3営業日後14時半以降、fromHCよりオンディマンドで動画をご視聴いただけます。 動画配信開始は、メールニュース、Twitter、Facebookでもお知らせします。 掲載時にはメールニュース、Twitter、Facebookでお知らせします。メールニュース登録: https://www.fromhc.com/magazine/index
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