5/11(火)16:20~17:00
資産運用セミナー

vol.10 産業基盤への金融

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産業金融といえば、昔は、産業連関の根幹への金融でした。今でいうソーシャルインパクトです。基幹産業にインパクトを与えることで、経済全体が成長するという話です。今もコンセプトは変わりません。しかし、産業の構造と金融の構造は変わっていかなければなりません。今後、産業基盤がシェアリングされ、高い稼働率が維持されていけば、安定インカム資産として大きな投資機会となります。社会的付加価値が創出されているかぎり、必ず投資としてリターンを生みます。それが金融の本質でなければなりません。
国は莫大な資産と負債を両建てで持っています。負債を減らすためには、資産を減らすしかありません。では、誰がその資産を持つかというと、国民です。その資産を、「民営」にする必要はありません。政府のガバナンスを良くして「民有」すればよいのです。金融がプロアクティブな提言ができるように法律を変えていく必要があります。公営住宅や学校あるいは刑務所などの公共財を例にとると、民有とオペレーションの分離を考えることは、官民の今後の課題です。こういった分野では、アセットの資産価値を管理する役(アセットマネジャー)が必要で、プロの管理により資産価値が守られます。プロとしての組織が望ましく、多くの場合プライベートセクターになります。そして、資産の流動化の最終ゴールは、人の流動化で、資産の効率化と人の効率化は、ほとんどパラレルに動いていくものと思われます。

(文責:森脇)


講   師 :森本 紀行
参 加 費 :無料
セミナー資料:https://www.fromhc.com/210511_HCseminar_10_2.pdf

  アンケートの集計結果
Q1.不動産ファンドや、インフラファンドのなかには、開発案件を含むものもあり得ます。つまり、既存の稼動している不動産や施設の取得だけではなく、新たなる建設による取得も可能にしているタイプのものです。これに関して、どのように考えますか。一番近いと思われるものを、一つだけお選びください。
1.    運用者の技術は、基本的に金融に関するものなので、既存のキャッシュフロー評価はできても、新規の開発を行うことまでは、技術的に無理なはずである。故に、開発案件に投資は行うべきではない。
2.    既存の物件といえども、維持管理や価値上昇のための追加投資等は行わざるを得ないため、運用者の能力には、新規開発もできる程度の技術を含んでいるはず。キャッシュフローが合理的に読めるような案件を厳選して、一定の上限をつけて行う限り、問題はない。
3.    不動産やインフラストラクチャの運用者は、開発もできるだけの十分な専門的技術を備えていなければならない。 新しい投資機会は、積極的に追求するべきである。
4.    その他


Q2.もしも、実物資産投資を検討するとしたら、その動機は、どのようなものでしょうか。一番近いと思われるものを、一つだけお選びください。
1.    投資対象の多様化の一環として。
2.    安定的なキャッシュフローを得るため。
3.    インフレに対するヘッジ資産として。
4.    資源の希少性が作り出す投資機会として。
5.    先進国の財政難が作り出す投資機会として。
6.    その他

テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
アセット・アロケーションとアセットの分類を考える軸」(2010.3.25掲載)
アセット・ファイナンスの重要性を説いています。アセット・ファイナンスは、本来企業経営に必要な資産を売却することで、資金調達する方法です。流動化できる対象は、産業全体に共通する要素をもった一般的な資産となり、例えば、オフィスビル、物流施設、運輸施設、エネルギー関連施設といったものです。

産業金融の理念」(2013.1.17掲載)
産業金融の理念において重要な論点となるのは、資本構成の考え方の徹底です。産業金融の主役は産業界のはずであるが、資本構成の優劣の担い手が細分化され、うまくお金を貸す仕組みが取れていないのではないか。資本構成の理念は、細分化された金融業態を超えて、産業界の視点で金融機能の再構築を図ることであり、産業連関の理念は、金融機能を超えて、産業の商流の設計に踏み込んでいくといった論考です。

もう株式投資は古い」(2018.9.20掲載)
事業のガバナンスと企業のガバナンスとをエネルギー開発を例にとり説明しています。エネルギー関連の開発プロジェクトにおいて、事業キャッシュフローの見込みを確かなものにするために、予約購買者を確定しておくこと、工事の遅延等の諸事由に対して、投融資条件を変更できる旨を約定しておくことで、ガバナンスのリスクを管理するといったオブジェクトファイナンスについての考察がなされています。

●本テーマにおいて抑えるべき用語
産業革新機構(INCJ)

(文責:森脇)

講師・パネリスト紹介

森本 紀行

HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長

東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。

HCアセットマネジメント株式会社

TEL 03-6685-0683 
FAX 03-6685-0686