vol.19 産業基盤への金融
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産業金融とは、単なる金融ではなく、産業界の多様な資金需要に最適な方法で応えることを指します。民間金融の機能を活かし、産業界の視点で金融を再構築し、産業連関の安定化を図ることが重要です。公的金融は補完的役割に留まり、産業投資と資金調達の連携を促進します。高度経済成長期の日本のように、産業連関を安定化させることで、金融機能の効果を最大化することが産業金融の理念です。
2024年8月6日当日資料:https://www.fromhc.com/240806_HCseminar_19.pdf
テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
「行使されると債務者の利益になり産業再編が促される不思議な担保」(2024.5. 9掲載)
企業価値担保による事業性融資は、金融機関が企業の成長を支援し、産業再編を促進することで経済の持続的成長を目指すものです。事業性評価に基づく融資の普及を目指し、担保や保証に依存しない融資の推進が求められます。法案は企業価値担保権を創出し、金融機関が企業の成長を支援しやすくするため、企業価値を信託し、事業譲渡での債務返済を促進します。実際の利用には、金融機関と企業の共通利益の設計が必要です。
「肥育牛ABLにおける牛の担保価値は情報だ」(2023.11.9掲載)
融資における担保の本質は、債務不履行を未然に防ぐための債務者情報の即時入手です。不動産は歴史的に担保に利用されてきましたが、動産譲渡登記制度により動産も担保に用いられます。譲渡担保は形式的譲渡であり、資産を占有改定し債務者が使用し続けます。ABLは動産や売掛債権を担保とする融資で、例えば肥育牛が代表例です。リース事業と動産担保融資は構造的に類似し、情報技術の進展により産業金融の成長可能性を秘めています。
「オブジェクトへの金融」(2014.7.17掲載)
オブジェクトファイナンスとは、企業自体への金融ではなく、企業が保有する物や行う事への金融を指します。この手法は、資金が企業を経由せず、直接対象物に向かうため、企業の倒産リスクから資産を隔離できます。これにより、資源が明確になり、企業統治の最適化が促進されます。ただし、危険の分散管理と分離特定管理の選択や、金融が事業の危険を管理すべきかという点が課題となります。結果、コーポレートの本質への問いが浮かび上がります。
●本テーマに関連した「金融最前線」
第2回 金融最前線コンテンツ「農業金融」(2010.7.5掲載)
鹿児島銀行は、鹿児島県の豊かな農業資源を活かし、農業と関連産業の活性化を目指す「アグリクラスター構想」を推進します。業産出額全国4位の鹿児島で、銀行として地域経済のサステナビリティを追求。畜産業に特化した動産担保融資(ABL)を導入し、現場主義を徹底します。特に、畜産業は資金需要が大きく、リスクが高いため、現場の専門家を配置し、実態調査を重視し、地域金融の円滑化と地域経済へのコミットメントを目指します。
●本テーマに関連したセミナー
第10回産業金融フォーラム
循環型経済の実現には、エネルギーの安定供給、食料安全保障、金融の多様化が不可欠であり、これらの連携が鍵となります。地産地消のエネルギー供給と次世代エネルギーへの移行を進め、地域のレジリエンスを高める必要があります。地方自治体の支援により地域の魅力を向上させ、金融は産業の成長と変革を後押しします。循環型経済への共通価値の創造を探る上で、産業界と金融界が協同し語らう場、それが第10回産業金融フォーラムです。
●本テーマにおいて抑えるべき用語
・動産・債権担保貸付(ABL/Asset Based Lending)
・事業性評価に基づく融資
・オブジェクトファイナンス
講師・パネリスト紹介
森本 紀行
HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。
ご視聴方法
セミナーのご視聴には3つの方法があります。何れも費用はかかりません。①オンラインでのご視聴:ZOOMを使用して、リアルタイムでご視聴いただけます。各テーマの講演終了後には質疑応答の時間を設けております。②セミナー会場でのご視聴:社内に本格的なスタジオルームを新設しました。代表森本の蔵書も展示しております。③オンディマンド配信動画でのご視聴:ご視聴には動画視聴用IDの発行が必要です。「動画視聴ID発行ボタン」よりお手続きください。セミナー開催3営業日後14時半以降、fromHCよりオンディマンドで動画をご視聴いただけます。 動画配信開始は、メールニュース、Twitter、Facebookでもお知らせします。 掲載時にはメールニュース、Twitter、Facebookでお知らせします。メールニュース登録: https://www.fromhc.com/magazine/index
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