老後生活資金形成

2018/08/29更新

老後生活資金形成とは、働いている期間を通じて、所得の一定割合を、現在の消費に使わないで、老後の消費のために取り除けておき、それを長期的に積立投資に回して、老後、働くことをやめてからは、形成された資産からの運用収益と、その定期的な取り崩しによって、年金給付を補完して、豊かな暮らしをすることを目指すことである。超高齢化社会のなかで、社会全体としての経済的な負担力を考えれば、公的年金や企業年金等の機能は最低生活保障へと相対的に後退せざるを得ないのだから、豊かな老後生活を維持するためには、老後生活資金形成による自助努力は極めて重要である。投資の目的や方法については、最低限、購買力の保存ができればいいとして、日本の現実のようにインフレ期待がほとんどないなかで、預金等に滞留させる場合も多いとみられるが、長期積立投資ならではの利点を生かし、国際分散投資によって購買力の増大を図り、より豊かな老後生活を目指すことこそ、老後生活資金形成の本来のあり方であろう。




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