vol.6 機関化の功罪
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上場株式の保有分布において、いわゆる機関化、即ち、年金基金等の重い社会的責任を負う投資家の比重が高まっています。機関投資家には、社会的責任を果たすための厳格な銘柄選択が求められ、企業には、経営やガバナンスの改善を図ることが期待されます。一方、運用資金額の肥大化で銘柄選択が機能しにくくなっていることや、インデクス運用が普及したことで、企業のガバナンス機能が弱体化する可能性が問題視されます。また、機関投資家には、適切な意思決定を可能とする組織文化の醸成が十分かとの課題があります。本篇では、機関化がもたらす功罪について考えていきます。
2024年5月14日当日資料:https://www.fromhc.com/240514_HCseminar_6.pdf
テーマをよりご理解いただくために
●本テーマに関連した「森本紀行はこう見る」
「経営者よりも投資家のほうが企業価値を高める」(2022.3.3掲載)
コーポレートガバナンスは、機関化された投資家が一定の共通原則のもとで行動するときに、大きな影響力をもち機能しますが、必ずしも企業の成長を生むとは限りません。投資対象としての上場株式の価値を高めるには、コーポレートガバナンスの機能不全を前提とした投資手法の工夫や、上場株式以外の新たな投資対象を創造することが重要であると論じています。
「そもそも株式投資とは何だったのか」(2020.10.8掲載)
株式投資とは、資金供給という金融機能と事業参画が合体したものであること、第二に、上場株式市場とは、投資家の厳格な銘柄選択によって、成長する企業の資金調達を支援し、そうでない企業の被買収等による淘汰を促す場であることが確認されれば、それで十分です。故に、上場株式への投資は、資金供給という金融機能を基礎において、受動的な事業参画で成立してきたこと、この原点の確認が必要なのだと論じています。
「投資判断を合議で決することは不可能である」(2017.12.7掲載)
機関投資家の投資の意思決定は各プロフェッショナルで行われ、それを上位の機関で承認することで組織が運用結果の責任を負うことになります。資産運用においては運用業者の専門人材の能力のみならず、組織としてのガバナンスも非常に重要であることを説明しています。
●本テーマに関連した「読んで損しない本」
「戦場の人間学」
戦場で、死ぬ兵士と生き残る兵士を比較して論じています。不用意な行動は一切せず、正確な状況判断を下すことが重要になってくるなど、戦場をマーケットに置き換えて読むと参考になります。組織運営にとっても個々人の役割を明確にするうえで参考になります。
●本テーマにおいて抑えるべき用語
・機関投資家
・スチュワードシップ・コード
講師・パネリスト紹介
森本 紀行
HCアセットマネジメント株式会社 代表取締役社長
東京大学文学部哲学科卒業。ファンドマネジャーとして三井生命(現大樹生命)の年金資産運用業務を経験したのち、1990年1月ワイアット(現ウィリス・タワーズワトソン)に入社。日本初の事業として、企業年金基金等の機関投資家向け投資コンサルティング事業を立ち上げる。年金資産運用の自由化の中で、新しい投資のアイディアを次々に導入して、業容を拡大する。2002年11月、HCアセットマネジメントを設立、全世界の投資のタレントを発掘して運用委託するという、全く新しいタイプの資産運用事業を始める。
ご視聴方法
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